FXは国内だけでなく、海外の業者もたくさんあります。この点でFX初心者の方は迷われるかもしれません。今回はNDD方式の特徴とメリット・デメリットについて解説します。
NDD方式はノーディーリングデスクと呼ばれるもので、顧客の注文を業者が直接インターバンク市場に流す注文処理方式のことです。この方式では、FX業者は文字通りの仲介者となって顧客の注文を市場に流すだけで、両者の間に入って取引に関与したりはしません。
そのため、顧客はダイレクトにインターバンク市場で取引することができます。そして、DD方式のように店頭取引ではなく、トレーダーが利益を得るほどFX業者が儲かるという仕組みです。
NDD方式のメリットには、取引の透明性が高く、業者から不利なレートを設定されない、約定拒否が発生しづらい、スキャルピングが禁止されにくい、といったものがあります。一言で表現すれば、NDD方式のメリットは、FX会社と顧客の思惑が一致していることです。
一方、デメリットは、スプレッドが広い(高い)ことです。スプレッドは前出のとおり売買価格差という名の手数料ですが、これが広いということは、スキャルピングやデイトレなど頻繁に売買を繰り返すトレードを行ったとき、トレードコストが膨大になることを意味します。
ですが、トータルで見れば、NDD方式はデメリットよりメリットの方が多いといえるでしょう。なぜなら、スプレッドが広いこと以外に、これといったデメリットはないからです。
しかもそのスプレッドについても、NDD方式の海外FXではスプレッド以外に手数料を取らない仕組みになっているため、その分、国内FXに比べてスプレッドが高めになっているだけで、スプレッド以外の要素も含めたトータルコストでは、むしろNDD方式のほうに分があります。
それになにより、取引の透明性が高く不正な介入を受けにくいという取引環境は、顧客にとって何物にも代えがたいトレード条件でしょう。このような意味で、NDD方式は自由でオープンな取引がしたいトレーダーにとって、理想的な注文処理方式です。
DD方式とNDD方式はどっちがいいのか?
国内FXと海外FXの違いを分けるDD方式とNDD方式について説明しましたが、読者の皆さんが気になるのは次の点でしょう。すなわち、「結局‥DD方式とNDD方式はどっちがいいの?」ということです。
これについては正直なところ、一概に結論を出すことはできません。なぜなら、DD方式とNDD方式の両方にメリットとデメリットがあり、トレーダーのスタイルや向き不向きもあって、一刀両断するのは難しいからです。
従って、自身のトレードスタイルとDD方式・NDD方式、双方の特徴を照らし合わせながら比較して、自分に向いている方を選ぶといいでしょう。